2025年10月4日土曜日

人間は誰しも怠惰なので、やる気の問題ではない

 弱者を標榜する人の中で、障害や境界知能、生活困窮者などを理由にやる気が湧かない、行動できないという人をよく見るようになった。それどころかやれないのは当たり前、やる気がないのは当然と、開き直っている人も多い。でも、欲だけはあるのでそれを叶えるために他人に丸投げすることになり、対人トラブルを招く。

 しかし、彼らは大きな認識違いを二つ犯している。


 怠惰でない人なんていない


 意欲が湧かないという人は、一般的な人は意欲があって行動力があると思っている。しかし、これは間違いだ。なぜなら、サボったことが全くない人なんていないからだ。それにどんな人も怠ける誘惑に駆られることは数えきれないほどある。それは東大生でも一緒で、学習塾で東大合格者にアンケートを取ると、決まって自分は怠惰で面倒くさがりだと答えるという。

 このことから、どんなに有能な人間でも怠惰なところを持ち合わせているので、自分だけではないのだ。


 最初からやる気のある人もいない


 実は近年の心理学研究から、最初からやる気を持てる人はほとんどいないという。多くはやっている過程で現状維持バイアスが働き、それがやる気に転化しているのだとのことだ。

 ということは、一般的には「やる気→行動」と考えられているが、実際には「行動→やる気」の順番で働くということだ。なので、何事もやらないことには始まらず、継続にもつながらないのだ。


 自分が動かないのは、やる気の問題ではない


 ということは、やる気のあるように見える人も、本当は始めやる気がないところからスタートしている。やる気がないのは皆同じなのだ。だから、やる気がないのは理由にならない。

 むしろ、最初からやる気に頼っていると一向に実行に移せないので、人生が停滞してしまう。なので、何も理由をつけず、まずは一つだけやるというのが正解なのだ。それが次第に現状維持バイアスが働いて継続し、結果として気づいたら根気につながる。まずは第一歩だけを踏み出すことが、人生を前進させる秘訣だ。




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