だが、現代において本当に医師は、いうほどお金持ちなのだろうか?そもそも医師になるのにどれだけお金がかかるのか、考えたことがあるだろうか?
医大の学費
さて長年金持ちの象徴とされてきた医師だが、その一方で医師の登竜門である医大は学費が高いことで知られる。実際どれだけ高いのだろうか?
| 国公立 | 私立 | |
| 文系(4年間総額) | 約240万~260万円 | 約410万~470万円 |
| 理工学部(4年間総額) | 約240万〜250万円 | 約540万〜600万円 |
| 医学部(6年間総額) | 約350万~414万円 | 約1,850万〜4,725万円 |
※参照:マネープラザONLINE ベネッセ教育情報 駿台予備学校 医学部予備校メディカルラボ 医学部進学予備校メビオ
医学部のみ6年間の通学となっているので期間が長いが、このように開きがある。特に私立医学部の学費の高さが顕著で、私立文系と比べたら5~7倍、国公立と比べると10倍以上にもなりうる。さらに、近年は国公立医学部においても値上げが検討されており、東京大学でも414万円にする案が出されていて、他大学もこれに続く動きがある。
加えて、私立大学では学校ごとに学費が異なる点にも留意する必要がある。特に医学部は開きが大きく、2026年時点で最も安いのが国際医療福祉大学で1857万円、最も高いのが川崎医科大学の4725万円である。実家が億万長者ならこの額を出せるかもしれないが、会社員の家庭だと部長クラスでもキツイだろう。
それと、今いる医師の全員が2世であるとは限らないので、一般家庭の出の医師だと自ずと奨学金や学資ローンを組むことになるだろう。ここ最近は奨学金の申請件数が増加傾向にあるから、医学部はなおのことだろう。そうなると、就職して給与を得てもローンの返済に充てざるをえないから、贅沢はまず無理だろう。
ちなみに、防衛医科大学の場合はむしろお金をもらいながら学べるが、その代わり卒業後も一定期間の任官が課される。もしこの期間内に退官した場合は学費の支払いが課されるので、注意が必要である。
ちなみに、防衛医科大学の場合はむしろお金をもらいながら学べるが、その代わり卒業後も一定期間の任官が課される。もしこの期間内に退官した場合は学費の支払いが課されるので、注意が必要である。
医師の報酬
よく医師は高給取りだと言われるが、その多くは開業医か美容整形医が占める。その報酬の内訳はというと、開業医のほうは経営者であることから役員報酬が、美容整形医の場合は自由診療から最も多い。ある程度青天井のところからお金を得ているというわけだ。
これに対して勤務医はというと、役員報酬もなければ自由診療もない。保険診療からくるお金だけが頼りである。しかも、保険診療は国で価格統制されており、病院側で決めることができない。2026年に価格改定されたが、設備の維持管理に充てる分だけにとどまっており、給与に転嫁できるほどではない。つまり、勤務医の給与は未だ横ばいだ。
さらに、勤務医こそ専門性が問われるから学会に所属したり、研修を受けたりする必要もある。その会費や研修費用は自腹なので、この出費も痛い。
実は開業医だって楽じゃない
よく開業医は金持ちといわれ揶揄されるが、本当にそうだろうか?こういう揶揄をする人は特定の報酬額や所有物しか見ておらず、経費を度外視しているから当てにならない。
実際に開業するとなると、各種医療機器を取り揃えねばならない。診療科にもよるが、検体やワクチンの保存用冷蔵庫、電子カルテ用サーバーなんぞはまだかわいいものだが、レントゲン撮影機(約1,500万〜2,300万円)、CTスキャナー(約8,000万円)、MRI(約1億〜1億5,000万円)、心電図モニター(約50万〜100万円)、超音波死んだ装置エコー(約800万円)、内視鏡システム(約2,000万円)などの機器はいずれも高額で、MRIにいたっては1億円(設置費別)を超える。
当然、貯えだけでは払いきれないから銀行からお金を借りる必要が出てくる。となれば毎月返済が発生するので、その分お金に余裕はなくなる。開業しても借金があるうちは、報酬なんてたかが知れてるのだ。
医師だって大半はカツカツ
結局のところ、医師だって楽でないのだ。美容外科は華やかで目立つが、大半は目立たない保険診療医である。しかも、その中には勤務医も大勢いるし、開業医だって設備投資でお金がかかる。正直、テレビで見ているレアな医者と近所のどこにでもいそうな医者では生活実態が違うのだ。
医師は金持ちというのは作り上げられたイメージで、現実を反映していない。子供の頃から受験勉強の毎日だし、医師だってカツカツで楽ではないのだ。























