2025年6月28日土曜日

レベルを合わせるなら高いほうか?低いほうか?

 しばらく前に活動家や福祉系のチャンネルで、レベルを合わせるなら低いほうにという主張を聞いた。能力の低い人はどんなに頑張っても高いほうに合わせられないから、高い人が低い人へ合わせるべきだという理屈だった。この話がちょっと面白そうなので、今回は双方のメリット/デメリットについて挙げていき、どちらの方が社会全体として将来性があるのか考える。


能力の低い人へ合わせた場合


 まずはお題にある能力の低い人へ合わせた場合を考える。

メリットデメリット社会全体への
影響
勉強落ちこぼれない高等教育の機会損失×
能力・学力均一化全体として下がる×
会話・説明低層の理解がやや増す説明に余計な時間を消費×
語彙メリット無し語彙が減り理解度が低下×
人材代わりがきく人は増有能な人は減×
スキル学習時間減・省労力スキル低下を招く×
イノベーションメリット無し起こせなくなる×
仕事の高度化楽できる落ちこぼれる×
市場競争避けられる勝てない・業績低下×
技術開発メリット無し低迷する×
経済力均一化全体的に下がる×
収入横並びみんな貧しくなる×
転職メリット無し難しくなる×
税収均等な税率税収総額減×

 このようにメリットに関しては能力の低い人への個人的なものやメンツに終始しているのに対して、デメリットは社会全体や将来性に対して影響が出ることがわかる。

 そもそも社会全体がレベルアップをするのは能力の高い人がリードして活躍するおかげなので、低い人に合わせてしまうとそこに時間と手間を取られ足を引っ張られてしまい、誰もリードできなくなってしまう。そこへのダメージは社会全体に及ぶので、その損失は能力の低い人の比ではない。

 つまり低い人に合わせるべきというのは、低い人の能力のみしかスポットを当てておらず、社会全体へのデメリットを無視した主張であることがわかる。


能力の高い人を活躍させるために、負担を減らすことで利益を最大化


 いつの時代も社会全体を活性化させるのも、それを引っ張るのも、能力の高い人である。この人達の社会への影響力が大きいだけに、活躍する機会や時間を奪うのは社会全体の損失になりかねない。そのために彼らには持てる時間と労力を最大限に使ってもらわなくてはならないので、低層ほど負担を強いらないよう配慮する必要がある。

 それどころか高いほうへ合わせるのは全体のレベルの底上げにつながるので、誰に対してもメリットはある。

 低いほうこそ高いほうへ合わせないと、将来はないのだ!



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