ではなぜこの人達は、いつも上手くいかなくなってしまうのだろうか?この手の人達に共通するのは、
「ダブルバインド」
である。つまり、ことわざでいうところの「二兎追うものは一兎をも得ず」を、やってしまっているのだ。
さらに問題なのが、このことに本人が全く気づいていないことだ。そこでここでは具体的な事例を挙げて、それはどういう状況のことを指しているのか解説する。
① 理想の条件が多すぎる
これはよくありがちのケースだ。特に結婚相談所とか就職活動とかで発生しやすい。
結婚相談所だったら、若く、高身長、高学歴、高収入、イケメン、地位の高い職業などなど、欲張って条件をつける人ほど成婚率が低いというのは、業界では典型的な失敗事例として指摘される。就職活動だったら、上場企業(できればプライム市場)、高基本給、フレックスタイム残業なし、リモートワークOK、希望職種、雑用下積みなし、転勤出張なしなんて求めていては、むしろ企業のほうからお断りされることだろう。
なぜこれが上手くいかないかというと、条件が多すぎて合致するものが少なくなってしまうのと、仮に見つかっても好条件すぎるので他者との取り合いになったり、相手の審美眼が厳しくなって受かる確率が低くなってしまったりするからだ。
なので、いくつか条件をあきらめない限り、永遠に結果には結びつかない。
② 絶対的な理想を掲げている
この失敗をやりがちなのは、メンタルに問題を抱えている人々や社会活動家に多いように思う。
例えば、絶対に傷つかない社会とか、全ての不安材料がない世の中とか、完全に納得して満足することとか、いい大人だったらそんなのあるわけないと思うことだろう。むしろそういった葛藤が人間として成長させたり、将来に備えて計画を立てたり、行動意欲につながったりと、いい方向へ向けるきっかけとなることを知っているに違いない。
③ 両立しない相反する複数の願望を抱いている
これが厳密な意味でのダブルバインドの状態だ。二つ以上の願望があって、それが反比例していたり、両立不可能だったりして、両方とも叶えることがどうあがいてもできない状況にあるケースだ。
例えば、保険料の納付額の減少と保険適用疾患の拡大とかは、無理なのをわかるだろうか?保険組合からしたら収入を減らされた上で出費を増やされるから、収支が悪化することになるからだ。
例えば、保険料の納付額の減少と保険適用疾患の拡大とかは、無理なのをわかるだろうか?保険組合からしたら収入を減らされた上で出費を増やされるから、収支が悪化することになるからだ。
減税+福祉の充実とかもそうだ。福祉というのはとかくお金がかかるものだし、それにもかかわらずお金をまず生まないので出費がかさむ。そこへきて減税をしたらさらに収入が減るので、財政は破綻せざるをえなくなる。
こういった願望は矛盾を含んでいるため、絶対に叶うことはない。
ではどうすればいいか?
では上手く成し遂げるためには、我々はどうしたらいいのだろうか?そのために必要な要素は・・・
「選択と集中」
である。全部を条件に加えていては永遠に何も得られないので、ターゲットを一つに絞らなければならない。
先の結婚相手の条件でいえば、将来の生活が不安と言うなら収入は外せないので、それ以外の条件を切り捨てる決断をすれば、成功確率は格段にアップする。福祉の拡充を望むなら増税を受け入れる、社会保険料を納付するために就職するなどして切り替えれば達成できる。
何度も言うが、両立しないものはいくら求めても叶えるのは永久的かつ論理的に不可能なので、ただの無駄足にしかならない。これは根性論ややる気の話ではなく、現実論の話だ。命には限りがあり、時間は有限なので、不可能なことに割く時間ほど勿体ないものはない。そんなことをばかリやっているから、いつも何も叶わないという結果に終わるのだ。
そんな自分でいたくなければ、選択と集中、そして決断を今すぐにでもしなくてはならない。
0 件のコメント:
コメントを投稿