だがそれらの行動は、本当に真面目さから来ているのだろうか?これを真面目というのはあまりに単純すぎるので、ここでちゃんと再検証する。
真面目という割に矛盾が多い日本人の行動
さて真面目かどうかを考える前に一つ理解していないといけないのは、判定の基準だ。とかくこの手の話となると、こういうところが当てはまるとか、こういう傾向が見られるとか、酷い人だと一個合致しただけで断定するのも見られるが、あまりに安易だ。10個の内、一つ当てはまるということは、他の9個は当てはまっていないわけで、それはむしろ合致しないことになる。合致しているところだけ見ても、立証にはならないのだ。こういう時はむしろ矛盾がないかを見ないと、検証にならない。
というわけで矛盾点を探すのだが、日本人は真面目というテーマに関して言えば、結構出てくると思う。例えば、税制優遇制度のあるNISAやiDeCoを9割の人はやらないとか、カジノは禁止しているくせに競馬、競艇、競輪、オートレース、パチンコ、スロットなどのギャンブルはいくらでも存在するとか、個人の生産性を示す一人当たりのGDPは先進国中最低とか、大人になってからの平均学習時間は世界最低に近く5分しかないとか(ちなみに10年ほど前は2分だった)、実は枚挙にいとまがない。こうして見ると、日本の実態は真面目とは程遠いどころか、多々真逆であることがわかる。
本当に勤勉であるならGDPは高くないとおかしいし、生真面目ならこんなにギャンブルが乱立することはないし、もっと学習に関しても意欲的に取り組むはずなので時間も多くとるはずだ。しかし、実情は全部ぎゃくである。このことから、日本人の性質は真面目さからくるものではないということだ。
日本人の行動原理は○○
では、本当の日本人の行動原理は何のだろうか?それは、
「臆病」「タイパ」
であろう。とにかく面倒なことに巻き込まれるのが嫌、穏便に済ませたいというのが、日本人のほとんどの行動に共通している。
だから、リスクのともなうこと、トラブルになりそうなことは極力回避する。時間厳守、モラル、従順、投資をしないというのはリスク回避だし、学習時間の少なさや生産性の低さは余計な手間を惜しむからだ。そして、その手間を惜しむがゆえに手を出すのがギャンブルというわけだ。
充実度こそが結果を生む
しかし、恐れを抱いて手間を惜しんでいては何も生まない。経済発展もしないし、生活や収入も向上しない。このままでは、日本全体が落ち込み衰退していく他なくなってしまう。それは、自分で自分の首を絞めているようなものだ。
だが、いい点もある。周りがみんな動いていないから、今のうちに動きだした人は恩恵を受けやすい。だからこそ早めに動いて、豊かな未来を謳歌しようではないか!
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