LINE STORE

2026年9月18日金曜日

給与が上がっても、生活は楽にならない理由



 多くの庶民が生活困窮になるのではないかと不安になっている昨今、大きく給与アップを求める声が多くなっている。給与は一応例年を越える上昇幅にはなっているものの、税金や社会保障費の負担のために手取りが伸び悩んでいる。そこにインフレや円安が重なって、実質賃金はもっと苦しいものになっている。

 そこで叫ばれているのが、大幅な賃上げだ。今の税金、社会保障費、インフレに見合うだけの賃金を出せるかどうかを問うている。

 だが、本当に賃上げすれば生活は楽になるのだろうか?


 社会は皆、連動している


 多くの庶民は賃上げを望んでいるわけだが、果たしてそれで生活は楽になるのだろうか?実際にどういう反応が起きるのかシミュレーションしてみる。

 そもそも経済にしても、金融にしても、単体で動くことはない。何かが変更になれば、それに応じて他のことも連動する。例えば、ベースアップが国全体で起きれば、それを当てにして商売人は値上げをする。税金だって比率で徴収するから、納税額は増える。

 このように、給与が上がった分、満額余剰金が発生するなんてことにはならない。そして今度はそれが基本スタイルになる。なので、多少手取りは増えるものの、周りも連動するので買えるものの総量はさして増えない。結局、豊かにはなれない。


 一度上げた生活水準を下げれない問題


 もう1つ生活が楽にならない経済的な理由として、散財がある。人間はどうしてもお金に余裕が生まれると、慢心から出費を増やす習性がある。贅沢品に手が出たり、生活水準を上げてしまったりして、余計なものにお金を使ってしまうのだ。そのため残金が変わらず、またじり貧になってしまう。

 さらに問題なのは、人間一度上げた生活水準を下げる勇気をもてないということだ。恥や屈辱感、喪失感などにどうしても抗えなくて、一度上げた高い生活水準に居続けようとしてしまう。そうなると高い出費を払い続けなくてはならなくなるので、いつまで経ってもお金が残らない。


 膨れ上がる社会保障費


 他にも問題はある。公金や社会保険を当てにする人が増えていることだ。若い頃にちゃんと十分な年金を納めていなかったり、万が一を想定してなくて貯蓄がなかったり、生命保険に入っていなかったりして、老後になってお金が足らなくて困窮している人が多い。その結果、生活保護や健康保険を当てにするようになり、この支出が膨れ上がっている。

 他にも、社会へ出るのが不安で生活保護をもらい続ける人、精神障害の発症数の増加、少子高齢化による納税者の減少もあって、足りない分を補てんするために、税率、年金納付額、健康保険料が軒並み上がっている。これでは給与が上がっても、手取りなんて増えるわけがない。


 根本の要因は?


 ただ、ここまで3つの要因を見てきたが、最初の事例に関しては外部要因なので制御しようがない。しかも、経済の拡大と継続的な収入増には欠かせないので、デフレスパイラルに陥らないためにも必要なものだ。

 問題は2つ目と3つ目である。多くに共通するのは、お金の管理ができていないのが要因である点だ。生活水準を上げてしまうのも、貯蓄をしていないのも、任意の年金や保険に加入していないのも、自分の判断ミスによるものだ。余計なものにお金を使ってしまって、先々のためのお金をとっておかないから起きた問題である。これをやっていると自分がお金に困るばかりか他人のお金にも手を出すことになるので、社会問題になってしまう。


 余裕ある生活を得るためには


 では、どうしたらお金の余裕が生まれるのだろうか?


 ① 支出の把握とコントロール

 まずは、支出のコントロールである。家計の見直しが必要だが、そのためにはちゃんと数字を把握するのが必須だ。どんぶり勘定では現実逃避ができてしまい、いつまで経っても支出が減らない。家計簿をつけることによって数字が明確になり、言い逃れができなくなるので、支出削減の糸口が見えてくる。

 あとは生活に必要のないものは買うのを延期すればいいので、次第に出費を減らせる。ここでポイントは、買わないのではなく、延期するという点である。買わないとすると、我慢勝負になるのでフラストレーションが溜まって、ある日爆発して衝動買いに走ってしまう。しかし、延期とすれば買わないわけではないし、本当に余裕が生まれたらその時は買っても大丈夫なのでフラストレーションを下げられる。


 ② 将来の保険として貯蓄する

 これも大切な要素だ。とにかく老後はお金がかかる。食は次第に細くなっていくので食費は減っていくものの、その代わり医療費がかかるので貯蓄や資産がものを言うようになる。そのためには、できる限り若い内から資産形成をしておく必要がある。

 ここで重要なのは、どれだけ安定して貯蓄できるかだ。大抵の人は自己コントロールができないので、自力でお金を貯めるのは難しい。そこで利用したいのが、各種サービスだ。社保に入っていないのであれば、基礎年金だけでなく国民年金基金や付加年金にも加入することで自動で積立額を増やすことができる。

 もっと効率を求めるのであれば、iDeCoやNISAを利用してインデックス投資をすることで、より多くの資産を増やすことができる。実際に私もNISAを利用していて、何倍にも資産が増えているので、同世代の中央値よりもかなり多くの資産を持っている。

 あと、個人的には純金積立も悪くないと思っている。金の消費量が増え続けていて下がり様がないので、値上がりする一方だからだ。


 ③ 健康の維持

 何気にこれはかなり重要である。やはりいざ病気になると、大きな出費になるからだ。特に年を取ると入院する機会も出てくるので、差額ベッド代も発生する。医療費とは別に、万単位の出費となるので懐が痛む。

 さらに医療費がかさめば保険料も上がるので、国民負担も増えてしまう。そうなると消費が冷え込み、景気後退にもつながるので経済的ダメージがある。そうならないためにも、健康維持は必要である。




0 件のコメント:

コメントを投稿