ソルベンシー・マージン比率って二度手間?
金融系の用語って外来語が結構多くてちょっと気になってしまうんだけど、保険の勉強してて何だこれはと思ったワードが、ソルベンシー・マージン比率。地震や水害など通常の予測を超えるリスクに対して、どれだけ保険金の支払い能力があるかを数字で表したものです。
その計算式はこうなっています。
ソルベンシー・マージン総額÷(通常の予測を超えるリスクに対する額×0.5)×100
ソルベンシー・マージン総額とは、保険会社の自己資本の額のことで、下記のものを含みます。
資本金(基金)
価格変動準備金
危険準備金
一般貸倒引当金
有価証券の評価差額×90%(含み損の場合は100%)
土地の含み損益×85%(含み損の場合は100%)
解約返戻金相当額超過部分
負債性資本調達手段等
となっているわけですが、今回の話題には関係ないのでスルーします。
で、このソルベンシー・マージン比率が200%を下回ると、金融庁による早期是正措置の対象となって、経営改善するよう促されます。ここで私は、
「んっ!?」
と思ったわけです。
これ計算式に当てはめると、
ソ:ソルベンシー・マージン総額 リ:通常の予測を超えるリスクに対する額
ソ÷(リ×0.5)×100=200
これを展開すると、
ソ÷リ×2×100=200
ソ÷リ×100=100
ソ=リ
となるわけで、単純に通常の予測を超えるリスクに対する額に対してソルベンシー・マージン総額が同額以上(100%以上)であったらいいって話なんです。
なのに×0.5の部分を加えて200%と表示する意味がないし、同額という感覚がなくなるので返ってわかりずらい。周りくどいことをするところが、お役所仕事だなと思った次第でした。
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