セカンドオピニオンのお陰で

父が目の手術をしたというので、お見舞いも兼ねてお盆に里帰りした。帰って早々父のところへ行き、体調を聞くと経緯について話をしてくれた。

そもそも父は後期高齢者である上、免許の書き換えが迫っていたそうで、思い立って目の検査をしてもらおうと地元の市立病院を受診したそうだ。そして、そこの眼科医から白内障が進んでいると告げられた。


しかし、父はその診断に疑いを持った。そこで、セカンドオピニオンとして隣の市の眼科を受診した。すると、眼球の奥に円孔が開いていることが判明。このままでは失明の恐れがあるとのことで、急遽別の眼科を紹介されて手術したという訳だ。

数年前から飛蚊症の症状が出てると言っていたのだけれど、この疾患も眼球に空いた円孔が原因となるそうで、その頃から始まっていたのだろう。それも、今回の手術で症状が治まったらしく、事なきを得た。

術後の経過は順調なようで、視力も上がり、満足そうだったのが何よりだ。また新しい眼鏡作んなきゃと言いつつも笑顔だったので、嬉しい悲鳴と言ったところか。

しかも、最新医療に驚きを隠せない様子で、手術中の様子を饒舌に語っていた。内視鏡の眼科版とも言うべき手術で、眼球に小さな穴を3カ所開け、そこに針や微小ライトを差し込み、中からガスを注入して眼圧を高めることで、窪んだ眼球の外壁を中から押し出して塞いだそうだ。注入したガスは1カ月ほどしたら自然になくなるそうで、その様が日に日にわかるらしい。今の医療には感心しきりである。


その一方で市立病院の医師が、円孔を見逃したことを連呼していた。まあ、医師も所詮人間の端くれなので、ミスが起きないとは言い切れない。それを防ぐためにも、セカンドオピニオンが如何に大切かを思い知らされた。あのまま市立病院の言われるがままに、白内障の手術だけをしていたら、取り返しのつかないことになっていただろう。

それとこういう時の父の勘の鋭さにも驚かされた。元々芸術家で知識人ではあるものの、妙にこういう点において鼻が利くところがある。芸術家ならではなのだろうか?そんな複数の巡り合わせがあって、無事に手術を終えることができた。それが一番何よりである。

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