音楽のジャンルと心理

 音楽には人の心を癒したり奮い立たせたりする力があると言われています。ただ、海外の研究でどんなジャンルでも同じ効果があるという訳ではないらしい。さらに、ジャンルによって人のタイプの傾向もあるそうです。そうなると、どんなジャンルにどのような効果や人のタイプがあるのか気になるところ。ちょっとまとめてみようと思います。

クラシック
 西洋音楽のルーツにして王道であるクラシック。知性あふれるインテリ系の人が聴きそうなイメージがあると思います。もちろんインテリ系の人も聴かなくはないですが、意外に好奇心旺盛な人が多いそうです。さらに割と社交的な傾向もあるそう。

 ただし、かつて流行った「クラシックはヒーリング効果がある」とか、「モーツァルトを聴くと、体調がよくなる」というのは、後の反証実験で特段の違いはないことが確認され、今は否定されています。

レゲエ
 カリブ海の島国、ジャマイカ共和国生まれの音楽です。なんと言ってもこのジャンルのスーパースターと言ったら、ボブ・マーリー。ドレッドヘアが印象的な彼ですが、生涯にわたってレゲエ音楽と世界平和を訴えた人物としても知られています。

 そんな彼の精神を反映してか、レゲエファンには外向性を持ったフレンドリーなタイプが多いそう。争いを好まず、パーティーを好む傾向にあるとのこと。この雰囲気があるからか、インテリ系のようなタイプは少なく、「難しいことはよくわかんねえけど、みんな仲良くやろうぜ」というタイプが多いようです。あと、レゲエの傾向として怠惰になりがちだとか。

ヒップホップ・ラップ
 アメリカ合衆国最大の都市、ニューヨークのブロンクス地区生まれのジャンル。ブロンクスにはアフリカ系住民(いわゆる黒人)が多く、貧困などの問題を抱えている人が多いことでも知られています。そんな人々を励ますために生まれたとも言われているのが、ヒップホップです。一から作曲するのとは違い、他の楽曲からサンプリングして掛け合わせることが多いのが特徴です。

 そんなヒップホップは、外向性を持ったアクティブな人が多いとか。友好的な人が多く、喧嘩をしても最後はちゃんと仲直りするタイプという傾向があるそうです。

 効果としては、精神を奮い立たせモチベーションをアップさせる傾向が最も強い音楽の一つとのこと。

カントリー
 アメリカ中西部や西ヨーロッパの民族音楽をベースにしたジャンルです。アメリカの農村を思わせるような曲風なのが特徴です。

 そんなカントリーを好む人は、保守的なタイプが多いそうです。田舎の音楽なので保守的なのはなんとなく感じますが、研究でもそう出たようです。性格特性は内向性を持っており、あまり人付き合いを好まないようですが、古き良き家族のスタイルは大切にします。

ハードロック・ヘヴィメタル
 発祥に関しては諸説ありますが、イギリス、アメリカを中心にドイツ、北欧、オーストラリアなどの欧米で広まっていった音楽です。強面、ドクロをモチーフにしたデザイン、激しさとパワーとスピードを究めるなど、かなり怖いイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

 そんなハードロック・ヘヴィメタルですが、意外にも最もインテリ系のファンが多いのだとか。ストイックにテクニックを究めようとする姿がインテリ系の研究熱心さに通ずるものがあるのか、はたまた根詰めて溜まったストレスを思いっきり発散したいからなのか。ただ、歌詞の内容が哲学的なものが多いのでインテリ系でないとわからない部分はあります。性格特性は内向性が強く、困難が生じた時に自分に原因を求め、自己改善することで解決を図ろうとする傾向があるそうです。自信家が多いせいか、鬱傾向は少ないとか。

 効果は予想に違わず、モチベーションが最も上がること。ヒップホップと並んで効果が高いそうです。これは無作為に人を選んでも効果が最も高かったそうで、スポーツの成績もアップしたとのこと。格闘番組とかでこの手の音楽を流すのは、あながち間違いではなかったということです。

パンク
 ハードロックをルーツに持ち、イギリスを発祥とする音楽です。ハードロック・ヘヴィメタルに似ている印象がありますが、曲風は割とシンプルで、キャッチーな要素も少しあります。自分の心の叫びをダイレクトに表現するのが特徴です。

 そんなパンクを好む人に多い傾向が、メンヘラ。意外な感じがしますが、気持ちをストレートに表現し過ぎて、トラブってしまうからでしょうか。鬱傾向を持つ人もいて、時には破壊的行動に出ることも。そういえば、ギターを床にたたきつけるジャケ写有名ですね。

ジャズ
 アメリカ合衆国ニューオーリンズのアフリカ系住民から起こったジャンルです。決まった楽器が無く、アドリブが多いのも特徴です。言語を用いず、擬音を使って歌うスキャットというスタイルが特異な点です。

 このジャズを好むタイプに多いのが、紳士的で大人びた印象のある人。曲風自体が落ち着いた雰囲気があるので、紳士淑女向きなのでしょう。

 なので、夜精神を落ち着かせ、安眠するのに効果的とか。体内時計を夜のモードへ切り替える効果があるそうで、精神的にも安定するそうです。


 さて、どうだったでしょうか。世間一般のイメージと合致してたものもあれば、意外な結果だったものもありました。それぞれのシチュエーションに合わせて、音楽を聴き分けるのもいいかもしれません。トレーニングの時はロックを聴き、パーティーではレゲエを流し、寝る前にちょっとジャズで落ち着かせるなんてしたら、生活に変化が出るかもしれませんよ。


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