2025年3月1日土曜日

生活苦になる人と上手くいく人

 人間には二つのタイプがいて、生活苦になる人とならない人がいます。それは同じ境遇であってもです。そこにはどんな違いがあるのでしょうか?生活苦にならないようにするためにも、その傾向を分析します。

①依存的か自立的か

 生活苦になる人に多いのが依存です。とにかく他人に頼ることばかり考えていて、自分でやるというのがとことん無い。その上、助けてもらうのが当たり前で、それが愛情だと勘違いしています。

 反対に上手くいく人は、自分でできるようになろうと努めます。助けが得られない場合に、自分でできなかったら人生が詰んでしまうことを重々承知しているからです。

②受け身か自発的か

 生活苦になる人は姿勢が受け身な人が多いです。他人にやってもらうことばかり期待しているので、自分から動くことがありません。それに引き替え上手くいく人は自発的です。待っているだけでは事態が変化しないことを知っているし、それだけでは試技が少な過ぎてヒットしないことをわかっているからです。

③他責か自責か

 上手くいかない理由の一つに、他責思考があります。他責すれば責任を放棄することができますが、自分の問題点から目を逸らすので現状維持に終始し、人も離れていきます。実際、あいつが悪い、政府が悪い、経営者が悪いと言っている人で、上手くいっている人はいますか?まずいません。ホームレスや貧困家庭になっています。なぜこうなるかというと、自分の人生を自分で作るという意識と責任感がないからです。

 しかし逆の人は自責することで問題点を見つけ改善を重ねるので成長するし、良好な人間関係を作れます。それは自分の人生は自分のものだからこそ自分で作る責任があり、自分で作ったものしか手にできないのを知っているからです。そのため変化が生まれ、実際に生活や収入を手にすることができています。

④感情的か論理的か

 上手くいかないと嘆いている人の多くに、感情的という特徴があります。というかむしろ感情こそ大事だと思っています。しかし感情優位の状態だと人間は行動のコントロールが効かず、浅はかな判断をすることがわかっています。そもそも赤ちゃんの内は感情しかなく、未だに感情優位ということは大人になっていない証拠です。

 上手くいっている人ほど大人になるにつれて論理的に考えることを身につけるため、相対的に感情のウエイトが減っていきます。それは冷たいのではなく、長期的客観的に最善の判断をするためにするために冷静になる必要があるからです。

⑤極端か中庸か

 損してばかりの人というのは、大概極端な思考の持ち主です。感情の振れ幅が大きいのもそうですし、評価基準が0か100かになるのもそうです。人に頼る時、自分は労力を使わず全部やってもらおうとします。結果、スキルが身につかず自己コントロールも失うし、周りを振り回すので嫌悪されます。

 それに対して上手くいく人は、振れ幅が少なく一定を保とうとします。気分のブレも少ないのでいちいち動じないですし、淡々と物事をこなすことができます。そのため他者との信頼関係を築きやすく、仕事でも夫婦関係でも円滑に進みます。

⑥行き当たりばったりか計画的か

 上手くいかない人は感情的で極端な反応を示すことから、欲求や誘惑に流されやすいです。その結果、行き当たりばったりな判断を重ねてしまい、計画や目標を見失って物事を成し遂げられない人が多いです。特に直近のネガティブ感情から逃れたい願望が強い人は尚更です。さらに最悪の事態を想定しないので、リスクに対応できず他人に泣きついてばかりになります。

 一方で上手くいく人は、何事も計画的です。しかも、一度目標を立て計画したらストイックに実行します。1回くらいいいだろうという考えが計画を狂わせることも理解しているので、いかに誘惑を寄せ付けないかも含めて手を打ちます。そうやってリスクヘッジまで行うからこそ結果が出るのです。

⑦固定マインドか成長マインドか

 上手くいかない人によく見られるのが、固定マインドです。つまり、自分の能力は変わらないとか、人間は生まれや才能で決まるとか、努力してもしょうがないとか、とかく変化しないことに固執します。そのため何事も億劫で動こうとしないため、変化が無く悪い状況が続き、落ちこぼれていきます。

 しかし上手くいく人は、例外なく成長マインドです。というか変化しない限り自分の状況も変わらないことを理解しています。なので人生を生き抜くために常に吸収し、できることを増やすよう努めます。

⑧悲観的か建設的か

 上手くいかない人は悲観的です。事実に対していちいち悲観的な感情を抱き、できない理由を作り上げ、やらない言い訳をします。酷い場合は、自分を悲劇のヒロイン、被害者ポジションに置き、相手に罪悪感を与えることで操ろうとします。サッドフィッシャーやボーダーの心理を持つ人に多く見られます。これは悪いことなので即刻止めましょう。

 反対に上手くいく人は、事実はただの事象としてしかとらえません。そこにいちいち感情を挟まず、どう対処・修正するかに集中します。そのため考えていることが建設的で合理的なので実用性が高く、故に実行に移しやすくなって成功率が上がるのです。

⑨視野や興味が狭いか広いか

 上手くいかない人はとにかく認知における視野が狭いです。興味も限定的な上に自分の気に入るものしか受け入れないため、知識やスキルの偏りが著しいです。これでは世の中を臨機応変に渡っていくことはできません。

 これに対し上手くいく人は、視野も興味も広いため幅広い知識やスキルを持っています。それ故に応用が利き、アクシデントが起こってもそのスキルを用いて対処することができます。

⑩学習やトレーニングをしないorする

 上手くいかない人は学習やトレーニングを疎かにします。今にしかフォーカスしない人が多いため、今必要なことしか取り組みません。故に先々のために必要なるものを軽視してしまい、学習やトレーニングに価値を見出せず放棄してしまいます。

 一方上手くいく人は長期目線で考えているため、学習やトレーニングを前もってやっていくことの重要性を知っています。なので成長マインドも相まって常に学習して知識を増やしたり、トレーニングを続けて習慣化しいざという時のために動けるようにしています。

⑪オンリーテイクかギブアンドテイクか

 そしてこれが最も重要なのですが、上手くいかない人はオンリーテイク、つまり受け取るばかりでお返しやお礼が無いということです。というか、世の中がギブアンドテイクで成り立っているということをわかっていません。最近では返報性の法則とも言いますが、もらう一方ではダメでちゃんとお返しをする、何かお願いをする時はこちらから先に譲歩するという、人付き合いの基本を守らない人が多いです。これでは見捨てられて当然です。

 反対に上手くいく人は、こういうところを物凄く大事にします。なので他人から好印象を持たれやすく周囲に恩義も与えるので、この人なら助けてあげたいと思われ想像以上の謝礼を手にできるのです。

根底の違いは

 とここまで見てきましたが、そもそもの根本的な違いは何だろうというのが気になります。解像度の問題とか、未来志向だとか、成熟度だとか、考えようによっていろいろ思い浮かぶでしょうが、私としてはこれかなと思います。

  危機感の有無

 現状や今の自分に対して、このままではいけないと思えるかどうか。そしてそれをどの程度重く考えられるか、その差が考え方や傾向の差として色々出てくるのではなかろうかと推察します。特に将来への危機感が強いほど何とかしなければという心理になるので、人間は何か手を打つことを考えます。

 元来人間は怠惰なもので、現状なんとかなっている状況だと動こうとは思いません。切羽詰まらないとどうしても腰を上げられないもので、いざとなって初めて困るものの時既に遅しで万事休すとなる経験は誰しもあるのではないでしょうか。なので危機感を強く持てる人ほど初動が早いため危機を乗り切ることができますが、危機感を持てない人はその場になるまで気にも留めないので対処が遅れて上手くいかないのです。その証拠に上手くいかなかった人はよく「こうなるとは思わなかった」というのを口にします。

 こうならないためにも度々自分の在り方を見直し、改めたり将来に備えたりすることが必須です。自分を変えることこそが人生を乗り切る条件なのです。



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