2025年8月2日土曜日

勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。

 人生の教訓として私が大切にしている言葉として、「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。」というのがある。これは野球ファンなら知っている人が多いだろうが、野村克也氏の言葉である。

 野村克也氏といえば、現役時代には南海ホークスの捕手・強打者として活躍し、引退後はヤクルトスワローズの監督としてID野球を武器に捕手の古田敦也氏を育て優勝に導き、楽天イーグルスへ移籍後も田中将大投手を育てた名手として知られる。まあ、沙知代夫人との掛け合いやボヤキでも有名になり、バラエティー番組でも引っ張りだこだったが、選手としても監督としても実績を作っただけに確信めいたものがあったのだろう。

 そんな勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。」という言葉だが、これは野球に限らず、仕事、人間関係、メンタル、家計、勉強、生活など、恐らく全てのことに言えるのではないだろうか。


 仕事や商売では


 例えば、販売業なんかでもたまにバズって特定の商品がバカ売れすることがあるが、そういうのはなかなか売れた原因を特定するのは難しく、偶然のケースも多々見られる。徐々に売り上げを伸ばした場合でも、複数のアプローチをしているせいでどれが売り上げに貢献しているのかは判然とせず、結果的に複数のアプローチの相乗効果という漠然とした論拠のない結論に終わることが多い(しかも、その結論が正しいとは証明されていないので、違っていることが結構ある)。

 これに対し売れない原因を特定するのは可能である。例えば、商品の互換形式を書いてないとか、従来品との比較がないとか、そもそも商品知識がないとか、ITに消極的とか、具体的に列挙することができる。

 さらに、具体的に列挙することで精神論ではない現実的かつ具体的な施策を打つことができるため、結果に結びつきやすく、施策前後のデータも取れるので、成果を数字で追うこともできる。




 健康やメンタルの面では


 健康やメンタルなんかもそうだ。健康な時というのは、誰も何も要因なんぞ考えもせず、のんきに暮らしているだろう。ふと考えたとしても、結果的にアレが健康につながっているのかもなと結果論で推測しているだけで、本当のところどうなのか特定しようがない。

 反対に病気の時やメンタルが悪化した時は、まず要因を特定できる。夜更かししている、SNSばかり見ている、食事に気を使っていない、生活のサイクルが不規則、薄着だった、人ごみの多いところへ行った、偏った認知をしている、無いものねだり(ダブルバインド)をしている・・・などなど、特定の具体的な行動に起因するからだ。

 そこをちゃんと決断して、止めないといけないものは止める、直さなければならないものは直すことで、健康やメンタルの安定を取り戻すことができる。


 成功より、同じ失敗をしないことが大事


 このことから、成功を目指すのは雲をつかむようなものなので、何をしてよいのか誰にもわからない。それよりも、同じ失敗をしないようにするのは確実にできる。失敗を減らせばその分損失が減るので、相対的に得する割合が増え、結果的に成功したのと同じ状態になる。

 しかも、成功には特定の要因はないので再現性がないからノウハウに結びつかず、一時の栄華で終わってしまうが、失敗を修正するのはノウハウやスキルに結びつくので再現性があり、永続的に好循環を生み出すことができる。

 ゆえに失敗した原因を特定し修正する能力を身につけることが、人生最大の秘訣と言えよう。


#精神 #メンタル #仕事 #ビジネス #投資 #野球





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