2025年7月2日水曜日

収入アップを望みながら給与以外の方法を選ばない日本人

 ここ近年、物価上昇や社会保障費の増加などによって、手取り額や貯蓄の減少の話が持ちきりである。これにより収入アップを図らなければ家計が立ち行かなくなるので、給与のベースアップの話が出てくるのは当然だろう。

 しかし!不思議なのは、収入減を複数持つとか、ポジションアップによって役員報酬をもらうとか、運用して複利の力で増やすとかを考える人は稀だ。これらの施策でも収入は増えるのに、実行しようという人はとんと見ない。お金がない、生活が厳しいと言いながら、結局今までと同じことを繰り返している。

 正直、今現在私も給与のみだったら収入は最下層並みだ。しかし、副業によって不労収入を作ったおかげで副収入を得られているし、そこで余ったお金をインデックス投資と純金積立に回しているので、複利までついてより資産増加に拍車がかかっている。しかも、仕組化しているのでまず失敗には至らない。この方策は根気はいるかもしれないが、一個一個の労力は小さなものでそんなにハードルは高くない。

 それでもやらないというのは、人生無駄にしていると感じる。恐らくは一応は困っているものの、緊急性を感じるほど切迫感がないのだろう。

 そもそも人間は、目の前の小事より遠くの大事のほうを小さく見積もる心理的習性がある。しかも習性なので無意識に働いているから、自分ではなかなか気づけない。ここに気づける力がつけば遠くの大事に目が行くようになり、危機感を感じて重い腰を上げるきっかけになるかもしれない。

 それともう一つ最近の人々を見て思うのが、フロンティア精神やハングリー精神を持っている人をあまり見なくなった。その結果、現状のままで何とかならないかと頭が固くなっているようにも見える。一定の経済の頂点を迎え、社会サービスも充実させてきた結果、自分が頑張らなくても誰かに肩代わりさせられる社会ができてしまった。そうなればおんぶにだっこができてしまうし、そこそこの生活が保障されている以上失うものもできてしまうので、自分で冒険するのはリスクに感じるだろう。

 とはいえ今のままでは生活は成り立たないのは確かだ。その殻を破って新しい試みをしない限り、収入は増えない。もう給与のみに頼る時代ではないのだ。




2025年7月1日火曜日

上手くいかないのは運がないのではなく、自分から運を手放しているから

 成功者のほとんどは運がよかったからとか、精神疾患にかかったのは運の悪さが重なったからとか、運を論拠にする言説がここのところよく目にする。親ガチャ、遺伝ガチャ、環境ガチャなんかもこの類に入るだろう。

 だが正直、なんでも運のせいにするのは卑屈すぎるし、なんでも運で決まってしまうと考えるのは希望が無さすぎる。それに全く自分の意思が関わっていないかというと、そんなことはないので全て運で決まるとはいえない。

 なら運を掴む人と運を掴めない人では、何が違うのだろうか?


実は多くの人にチャンスは訪れている


 まず9割方の人が気づいていないのが、意外とチャンスは巡ってきているということだ。転職サイトに登録するのもそうだし、自分の市場価値を高めるために資格を取るのもそうだ。入学試験を受けること自体特に制限はないし、副業やネットビジネスもいつでも始めることができる。

 私は投資をやっているのでこれを例に出すが、投資なんかもIT化が進んだおかげで口座開設は24時間365日できるようになったし、いちいち証券会社の窓口へ行かなくても自分の端末から売買できるようになった。30年前、40年前と比べたら、相当ハードルが低くなった。
それに加えて今現在、政府の政策としてNISAやiDeCoの税制優遇制度も誕生したので、より利益率が高くなっている。

 他にも現在リスキリングを後押しする政策を推し進めていて、その支援を受けることができるので、スキルアップしたり、新たなスキルを身につけたりするには格好の機会だ。そしてそのスキルによって、よりハイクラスへの転職も可能になるだろう。


9割の人は目の前のチャンスをスルーしている


 だが残念なことに、これらのチャンスが目の前にありながら、9割の人はこれをスルーしている。それも1回だけでなく、”何度も”だ。成功者や経験者からしたら目に見えてチャンスだとわかることでも、9割の人はいとも簡単にスルーしてしまう。なんともったいないことだろう。

 ではなぜ9割の人は、チャンスを逃してばかりいるのだろう?


① 関心がなく、気付いていない


 そもそもの話、チャンスに気付いていないと運をつかみようがない。そのためには普段から関心を持ち、アンテナを張っておく必要がある。

 が、多くの人は自分には関係ない別の世界の話だと思っていて、最初から関わろうとしない。これではせっかくチャンスが巡ってきても、気付かずにスルーしてしまう。


② 知識や知恵がない


 せっかくチャンスが巡ってきて、気付いていても逃してしまうケースもあるだろう。その一つとして、知識や知恵がないケースだ。

 例えば株式投資をするにあたって、資金がないからできないという人が結構いる。そこでミニ株の取り扱いがある証券会社を知っていれば、小額からでも始めることができるだろう。これは知識不足からくる運を逃す典型例だ。


③ 勇気がない


 これもよくありがちなパターンだ。確かに何かを新たに始めるのは、恐怖心が湧くものだ。失敗して損失を被るリスクがあるし、そうでなかったとしても先の展開が読めないので不安感に襲われるというのもある。その結果優柔不断になり、決断を先送りをしてしまうのはよくあることだ。

 しかし世の中は諸行無常であり常に進み続けているので、怖いからといって現状に留まっていると、どんどん取り残されてしまう。


 こうやって多くの人が自ら運を手放していることがわかるだろう。成功者が上手くいった理由は運である一面があるかもしれないが、それはその運を自ら掴みに行ったというところが大きい。反対に上手くいっていない人は、そもそも運を掴もうと第一歩を踏み出すことすらしていないのが本当ではなかろうか。

 ビジネスの成功者にフットワークが軽い人が多いのは正にこれが理由で、1回あたりの確率が低くてもそのフットワークを使って試技を増やすことで、数打ちゃ当たる戦法をやっているのだ。

 つまり自らやらないという選択をすることが、運を逃している一番の理由なのだ。