2025年3月29日土曜日

非正規雇用でも資産は作れる!ミニマル編

 ここ近年自己啓発やら起業セミナーやらが流行っている。それが成功して一財産作れたらさぞかし生活にゆとりが生まれて、一定の労力は必要だろうが精神的にも安定し充実した人生を送れることだろう。しかし現実的にそれを成し遂げられるのは、1割にも満たないのではないだろうか?

 これは正直多くの庶民にはかなりの勇気が必要で、本当に足を踏み出せる人なんてそうそういないだろう。そこでもっと気軽に、何なら安全性を保った状態で、起業ほどではないにせよ資産を作れる方法があったらこれに越したことはない。そんな方法を考えてみる。

ミニマリストを目指す

 感情任せに判断していたら、その場の誘惑につられて衝動買いをしてしまう。皆さんも一目惚れして買ったはいいが、その後使わなくなり引き出しやタンスの肥やしにしてしまった経験が何度もあるはずだ。その他にも、その場では使うと思って買ったけど使い勝手が悪かったり、合わなかったり、もっとひどいとすでに家にあってダブってしまったりして放置しているものもあるだろう。そういった無駄使いは自分が思っている以上に多く、家計を圧迫する一番の原因になっている。

 なぜこういうことが起こるかというと、自宅のことをちゃんと自分で把握できていないからだ。そして物が多ければ多いほど把握しきれないので、必要の有無や在庫数もわからず、無かったらどうしようという不安を抱くため、買っておくという選択を採ってしまい、お金を無駄に失ってしまうのだ。

 そのため、極力物を減らし自分が把握・管理できる量しか持たないようにすることで、買い物の量を減らし出費を減らすことができる。つまりミニマリストを目指すのだ。

 さらに物量を減らすことで空気の循環効率が良くなったり、ほこりが貯まるスペースを減らしたりできるので、換気ができて感染症のリスクを減らせます。結果欠勤を防止したり、医療費を削減できたりと収支の改善が見込めます。
加えて障害物が無くなることで室内が早くエアコンの設定温度に到達できるので、電気代を減らす効果があることもわかっています。

まずは身近なところ「だけ」片付けしてみる

 しかし中々決断できないという方もいるかと思います。そんな方におススメなのが、身近な所だけ、もしくは今目についた物だけ片付けてみるという方法です。このだけというところがポイントで、人間の行動で最もネックとなるのは初動で、面倒くさがって中々第一歩を踏み出せないというところが障壁となっている場合がほとんどです。

 そこでその障壁を思いっきり下げるために、手を付ける範囲を大幅に絞ってしまうのです。そうするとこれだけやればいいやと思えるので、だったら今チャチャッとやってしまったほうが楽だと判断できます。

 さらに面白いのは人間は一度行動し始めると現状維持バイアスが働くので、その行動が一カ所に留まらず他の場所へも波及したくなります。すると当初予定してよりも多く片付けしてしまいます。これは仕事やビジネスでもそうで、最初は極力小さい目標から手を付けたほうが継続しやすいという心理を利用しています。しかも小さいながらも成功体験を積めるので自信につながり、より一段上のステップを踏むための意欲にもなります。

 なので資産形成への第一歩として、無駄をなくすために片付けから始めませんか?

2025年3月28日金曜日

いつも感情のみを重んじるから上手くいかない

 SNSが普及したお陰でここ近年は、お金持ちから庶民、生活困窮者まで、様々な人の生活実態がオープンになってきた。他にも事業が上手くいっている人orいない人、新しいことに挑戦している人or現状維持の人、メンタルが安定していて着実に物事に取り組めている人or精神が不安定で家に引きこもり生活保護で食いつないでいる人など、対照的な境遇の人達も目にすることが増えた。

 特に日本の場合、社会システムの整備が進んでいるので、大方の人には機会が均等に与えられている。にもかかわらず大人になった時の有り様が、天と地に分かれてしまっているのはなぜなのだろうか?上手くいかない人の根本の原因は何だろうかと突き詰めると、私はやはり「感情」の取り扱い方にあると結論付ける。

感情に支配されるというが・・・

 感情的な人は上手くいかないというのは、多くの媒体で言われていることなので今さら感があるくらい多くの人が知るところだろう。なぜよくないかというと、感情的になると冷静さを失いその場の勢いだけで後先考えず実行して墓穴を掘るからだ。

 そしてこのような状況に対して「感情に支配される」という表現を用いられることもよくあるが、この説明は正確ではないと思う。というのも、この説明だと感情をあらわにするのは自分の本意ではないというニュアンスを含むが、実際には積極的に感情を出しており、何なら感情を手放すのは人生の楽しみを失うとすら本人は思っているからだ。つまり本当は「感情を重視」し、時として頼っているわけだ。

感情を重視するとリスク回避してしまう

 ただ感情を重視していると、何か新しいことを始めようとする際に伴う困難やリスクに対して恐怖心が生じ、回避することになる。結果何もしないという選択を常にとるため、社会は変化しているのに自分は一切進歩がなく取り残されていく。最終的に収入が増えないばかりか、物価上昇に伴って出費は増える一方になるので困窮する。それは正に今の日本の庶民の姿そのものである。

 そしてこういう話でよく勘違いされるのが、恐怖心の有無が論点だと考えることだ。つまり富裕層は恐怖心が無いからできるんだ、庶民にはそんなの怖くてできないのが当たり前だと。これはとんだ決めつけである。富裕層だって所詮人間なので恐怖心あるし、何ならつぎ込んでいるものが大きいのでより大きな恐怖を背負っている。が、ここで庶民と違うのは、恐怖心を抱く方をあえて選択していることだ。富裕層は恐怖心を抱く方を選択しないと、利益が手に入らないのを知っているからだ。むしろ無変化=損失とすら捉えている。

感情 VS 実益

 なのでその恐怖心を感じないようにするのではなく、あえて庶民とは逆ハリをし、恐怖心を感じるけれども試行錯誤することで成功へと近づけるのである。そうすることで成功体験と攻略法を増やし、収入アップにつなげているのだ。つまり感情を二の次にし、実益を優先させているだけなのである。

 別な見方をすれば、失敗するかもしれないという恐怖を先に感じた後に大きな利益を得るのか、失敗を回避して一時に恐怖心から逃れた後に困窮という大きな不安を永続的に抱えるかの差とも言える。果たしてどちらが未来にとって良い選択だろうか?

2025年3月25日火曜日

私がLINEスタンプの販売で上位1%に入る訳

 私がこのブログでお金とマインドの話をつらつらと書いている訳だが、全く何も実績が無く素人考えの机上の空論と思われるのも何なので一応白状すると、LINEスタンプ、絵文字、着せ替えの販売で上位1%には入っている。ビジネスの世界ではほとんど売り上げの作れていない泡沫の人々が無数にいて、売上が高くなるほどピラミッドが小さくなっていく。かなりの狭き門だ。このランクにまで行くにはそんじょそこらの施策では到達できない。

 そこで今回は、どうやったらネットコンテンツで売り上げを作れるかその一端をご紹介したい。そしてここに書いてあることはLINEに限らず、他のビジネスにも応用できるので参考にして欲しい。

① コンテンツ1000個以上

 まず絶対的にマストなのが、必須コンテンツ数=1000個だ。1000個となると途方もないと思う方がほとんどだろうが、このくらいないとまとまった金額になりずらい。実際私が作ったコンテンツは1500は下らない。

 そもそも単価の安い商売なので、多くのお客様にダウンロードしてもらわないと売り上げは伸びない。1000個作ったあたりからようやく毎日何かしら売れるフェーズに入るので、この数字が一つの成否をわけるラインになる。ちなみにこれはYouTube動画でもそうだし、イラスト販売でも同じことが言える。

 ただ、なかなか1000個は厳しいものだ。なので最低でも半分の500個は目指してほしいので、頑張ってみてもらいたい。その証拠に私も500個を超えたあたりから売り上げが伸び始めた。さらにその間にはヒットする作品もちらほら出てくるから、そこを糸口として増やしていくのもいいだろう。



② ニッチトップ戦略

 二つ目に私が採った戦略が、ニッチトップ戦略だ。これはどういうものかというと、オーソドックスな分野は市場が大きいものの、多くのライバルが集中するのでレッドオーシャンになりやすい。結果トップを狙いにくい上、一人当たりの分け前も少なくなってしまう。

 特にネットビジネスの場合、検索順位が売り上げを左右するので最低でも1ページ目、できればトップに表示されないとほとんど見向きもされない。なので、人気のモチーフやよくある文面だとライバルが多すぎて検索下位になってしまうので、アクセス数すらほとんど稼げないのが実情だ。

 そこで目をつけるのがニッチな分野だ。マニアックであったり、オタク的だったりする分野は専門性が高いので、作り手の深い知識が必要なため手を出しずらい。マーケットはあまり広くはないかもしれないが、その代わりライバルが少ないのでトップを取りやすく、確実に販売につなげられる。隙間産業と捉えることもできるだろう。

 中にはニッチだけどファンが多い分野(鉄オタ、スピ系、ミリタリー、歴史ものなど)もあるので、その中でもかなりマニアックなものを取り上げるとファンのツボにはまって、希少価値を作ることができる。

③ 続編でリピーター獲得

 ネットコンテンツだと最初の1週間が最も露出が多いので、結構早い内に売れ行きがわかる。その中で抜きんでて売れるものが時々出てくる。そしたらすかさず続編を作る。前作でかなり多くの方のツボにはまるテイストがわかっているので、続編をリリースすればまた刺さる可能性が高い。

 さらに関連商品のリストにも表示されるので回遊性が高まり、アクセス数も伸びる。そうすれば前作との相乗効果で、両方とも数字が上昇する可能性も出てくる。

④ SEO対策

 ネットコンテンツでもそうだが、いかに人目に触れさせるかが重要である。それにあたってSNSでの発信を重視する人も多いだろうが、LINEのコンテンツに関してはSNSでの効果はあまり期待できない。なぜかというと、LINE以外のSNSではそのコンテンツを使えないからだ。

 以前はクリエイターが作ったスタンプを紹介するサイトが複数あったが、ほとんど効果がないことが周知されたせいか次第に閉鎖して、今はどこも見られなくなってしまった。

 それとは対照的に効果が期待できるのが、SEO対策だ。検索をかけた際にいかに自身のコンテンツを表示させ、さらに上位へ食い込ませるか施策するのだが、そこで重要になるのが名前と説明文だ。ネット通販でもそうなのだが、検索をかける際にサイトごとに検索対象の範囲が決まっている。LINEならタイトルと説明文、楽天なら商品名とキャッチコピー(楽天の場合、商品説明文は検索対象外)というふうに。なのでここに検索に使われそうなワードが含まれていないと弾かれてしまう。

 しかしLINEのタイトルは30文字と大変制限がきついので、代わりに説明文にどんなワードを持ってくるかを考えなくてはならない。そのためにコンテンツの説明をするというよりも、必要なワードをまずピックアップしてそれが入る不自然にならない文章を作るという発想でいく。ちなみにLINEの場合、文章になっていないただの単語の羅列はあからさまなSEO対策として審査が通らないので要注意だ。

⑤ 寡占独占状態を作る

 これらの手立てを施して順調にコンテンツ数、アクセス数、ダウンロード数を増やすことができれば、最終仕上げの寡占状態へ持って行くことができる。特定のテーマ、モチーフなら検索1位どころかどのページを見ても自分のコンテンツで占められていて、他者の入り込む余地がないという状態にすることも不可能ではない。

 実際私の場合、LINEスタンプで「方向幕」と検索をかけると、どのページを見ても9割がた私の作品しか表示されない。※方向幕とは電車の行き先を表示する部品のこと。こうなるとお客は否が応でも私の作品を買うしかなくなるし、ライバルはこちらの圧倒的な物量に対抗できなくなるのであきらめさせることになる。ここまで来ると売り上げが安定し、まとまった金額になるだろう。

まとめ

 とはいえ、⑤の段階へ行くまでには相当な年数がかかるため、その前に挫折する人が多いだろう。もちろん私も当初は売り上げが伸びず数カ月間放置していた時期もある。ただその間にアイデアが湧いてめげずにリベンジを繰り返した結果、その内のいくつかが実を結んで売り上げを作ることができた。そういう意味では、あきらめないこと、リベンジを繰り返すことが一番の秘訣と言えるかもしれない。

 志高く勢い勇んで一発勝負の感覚で挑むと、上手くいかなかった時の挫折感が大きくなるのであきらめやすい。それなら、気長にまだ道半ばくらいの感覚で長期的な視点で挑んだほうが、長く続けられるだろう。どのみち数が増えて売り上げが立つようになったらモチベーションが上がるのだから。

2025年3月21日金曜日

壊滅的に勉強しない日本人

 人間生きていくためには、たくさんのことを学ぶ必要がある。学校での勉強の他、免許や資格を得る際にも学科試験のために学習が必要だし、転職や昇進をする際にもスキルアップが望まれるので学習が必要になる。そして、その学習量に応じてポジションや収入に格差が生まれるので、学習しないのは得策ではない。

 しかし残念なことに今現在、日本の成人の学習時間は世界と比べると最低レベルにあることが判明した。そこで今回は日本人の学習時間について取り上げる。

日本の社会人の平均学習時間はたったの13分

 まず見ていきたいのは、成人の1日平均学習時間だが総務省統計局の調べで2022年の段階では、なんとたったの13分だった。これではテキストをちょっとめくって目を通したくらいの時間でしかなく、勉強した内に入らないのは子供でもわかるだろう。

 それどころか2016年はたったの6分だった。一応最近は2倍に伸びてはいるので、改善はしている。恐らく元岸田首相をはじめとしてリスキリングが叫ばれるようになったために、一部の人が意識転換をしたのもあるだろう。とはいえこの時間の短さは尋常ではなく、実際はわずかな層が学習時間を割いていて、多くの人が無勉強であると言える。

 その証拠にパーソル総合研究所の調査によると、特に何もしていない人の割合が世界平均では18%だったのに対し、日本は52.6%と過半数を超えてしまっているのだ。さらにアジア・欧米の18カ国・地域(日本、中国、韓国、台湾、香港、タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポール、ベトナム、インド、オーストラリア、アメリカ、ドイツ、フランス、スウェーデン)を対象とした同研究所の調査では、社外学習や自己啓発活動を行っている人の割合が日本は最下位だった。

 このことから外国の人々は自分の人生に危機感を持って少しでもスキルアップをして生活をよくしようと考えていることがうかがえるが、日本人の多くが自分の人生に危機感を持っておらず、スキルを磨いていないことが見えてくる。これでは諸外国に追い抜かれ没落していくのもわかるし、果たして日本人のどこが真面目で勤勉だというのか問いたくなる。

大学生の学習時間も最少レベル

 もう一つ問題なのが、大学生の学習時間だ。大学では専門分野を学習したり、資格を得たりできるため、就職に最もコミットメントした学習ができる期間だ。にもかかわらず日本の大学生の平均学習時間もさほど多くはない。下のグラフをご覧いただきたい。


 これは一週間当たりの大学生の学習時間ごとにカテゴリー分けして人口比率を算出したものだ。アメリカは6~10時間と11~15時間の層が割と同じくらいいるので、1日平均1~2時間くらいキチンと勉強していることがわかる。その一方で日本は1~5時間の層が過半数を占めており、1日平均すると多くの学生が1時間に達していないことがわかる。

 それどころか全く勉強しない0時間の学生はアメリカではほぼ皆無なのに対して、日本はなんと1割もいるのだ。いかに日本の成人の学習時間が少ないかわかるだろう。

怠惰で現状維持に甘んじていては未来はない

 だが世の中は刻一刻と変化している。特にここ近年はグローバル化が進み、日本も世界競争の中で生き残りを図らなければならなくなった。そんな中で現状維持を続けていては、諸外国の経済成長に伴う物価高のあおりを受けて、生活費が家計を圧迫するのは当然の成り行きである。

 しかも現在の物価高が好景気に伴う利益率アップのものではなく、コスト高によるスタグフレーションによるものなので利益をあまり出しておらず、企業に賃上げを求めたところでない袖は振れぬから応じられないのが現状だ。

 なので副業や不労収入といった別の収入減を持っていないと、これからの日本での生活は厳しい。そしてその原資となるのが成人してからの学習なので、是非ともわずかな時間でも学習に費やして、貧困という失敗をしないでほしい。

2025年3月18日火曜日

納めた税金より、使った行政サービスの額のほうが多いのを知らない庶民

 財務省解体デモが一部の界隈で大騒ぎになっていますが、こういったデモでよくある台詞で税金返せというのをよく聞く。税金をたくさん取られるから厳しいと思っているみたいだが、こういった人は大事なことに気付いていない。それは・・・

納めた税金 < 受けた行政サービス


 実は年収600万円以下の人の場合、納めた税金よりも受けた行政サービスの総額のほうが多い。しかも年収600万円以下なんて国民の過半数が当てはまるから、お金を搾り取っているのは庶民の方ということになる。日本の人口は1億2300万人いて内庶民が1億人程度いるわけだが、この1億人が1円多く使っただけで1億円の赤字になる。実際には一人当たり万単位で資金超過しているので、軽く1兆円を超えるのが容易に計算できる。つまり多くの庶民が

税金 > サービス


と思っているが、それはちゃんと調べていない自分の勝手な主観で、実際には

税金 < サービス


なのだ。

 一方で財務省職員の報酬なんて庶民にかかる金額と比べたら1%にも満たないので、これをを削ったところで焼け石に水で、庶民一人一人が収入源と出費の在り方を変えないことにはどうにもならない。つまり財務省解体を叫ぶのは、自分の問題から目を逸らす口実にしかなっておらず、実態としては現実逃避でしかない。

 にもかかわらず、多くの庶民は自身の現状を変えようとしない。デモをやる行動力があるのなら、規模や自由意志の点から自身の生活を改革するほうが造作もないのにだ。ここに日本人の相対的貧困と凋落の原因がある。結局その深層にあるのは、

失敗への恐怖心と億劫さ


だろう。何か新しい事業を始めたはいいが、もし失敗したら借金を背負ってしまうかもしれない。投資に手を出したはいいが、株価が下がって損失を出してしまうかもしれない。資格の勉強をするのはいいが、合格できなかったり就職できなかったりしたら無駄になってしまうかもしれない。新しいことを始めるときはそういった恐怖心が湧くので、勇気が出ず躊躇してしまう人間の性がでてしまう。

 その他にもそもそも面倒くさい、現状のまま収入が増えたら楽なのにと思ってしまっている部分もある。最も手間がかからず、リスクや責任をとることもなく、安心安全な環境は気楽だし理想的なので、苦労したり恐怖心に抗ったりしなくてよい。

 だが現実は理想通りにはできていないし、自分の都合に合わせてはくれない。なぜかというと、無数の人間がいる以上無数の都合があり、それをまとめるために各人が妥協し合った結果が現状なので、自分一人損得の比率を0:100にすることはできないからだ。なので、収入を増やしたいならそれ相応のリスクを受け入れないといけない。貧者と富裕層の差は、リスクを取れるか取れないかの差なのだ。

 あともう一つ税金を返せという主張だが、ここにも当人たちがわかっていないことがある。それは、

返済を迫る権利は相手にもある


ということだ。つまり税金を返せというなら、憲法に定める権利の平等の観点から行政も行政で国民へサービスにかかったお金を返すよう要求することができることになる。そして先ほど言ったように庶民の場合は税金<サービスなのだから、相殺すると庶民の方が財務省へお金を返さなくてはならなくなるのだ。つまり税金を返せという主張は自分の首を絞めることにしかならない。

 特に財務省職員はその職にある限り帳簿を見ることができるし、その上学のある人達の集まりなのでそんなことは恐らく知っているだろうから、デモを見聞きしたころで鼻で笑うかため息を吐いて終わりだ。

 結局この財務省解体デモは庶民の自業自得という話でしかなく、ちゃんと自分の人生くらい自分で作りなさいよと言うことを神様が指し示しているということだ。

2025年3月14日金曜日

ギャンブルで儲からないのは、運がないからではない

 一般的にあまり自覚されていないが、日本は意外とギャンブル天国である。公営では競馬、競輪、競艇、オートレースがあり、個人資本ではパチンコと宝くじとtotoがある。お客は一攫千金を夢見てチケットを買うのだが、まず儲かっている人はいないし、おかしなことに1等が当たっても自己破産している人の率も高い。なぜこんなにもギャンブルは儲からないのだろうか?そして儲からないにもかかわらず、なぜ止められないのだろうか?

マイナスサムゲーム

 まず知っておかなければならないのは、お金の世界には3つのゲームがあるということだ。プラスサムゲーム、ゼロサムゲーム、マイナスサムゲームだ。プラスサムゲームの代表が投資で、株価上昇や配当金が手数料を上回るので社会全体のお金を増やすことができる。ゼロサムゲームと言ったら給与。働いた分しかお金をもらえないので、等価交換ルールが適用されている。

 ではギャンブルはどうかというと、マイナスサムゲームだ。胴元がいて、その胴元がチケットを販売することで一定のお金をあらかじめ奪ってしまうし、お客の勝率も低い。そもそもギャンブルは胴元が儲かるようにしないと営業を継続できないから、必ずお客に損をさせないといけない。実際、宝くじなんかはみずほ銀行の取り分が50%と非常に高く、お客が極めて儲けにくいように設定されている。しかもチケット制なので一回きりしかチャンスがなく、リカバリーが効かないのも致命的だ。

当たったら当たったで散財する

 でも当たったら大金持ちになれるじゃないかと思っている人もいるだろう。だが実際には自己破産している人が多いという、悲しい事実がある。というのも、一瞬にして大金を手にしてしまうとお金の扱い方を習得していないから、散財してしまうのだ。臨時収入であるにもかかわらずお金が無限にあるような感覚に襲われて生活レベルを上げてしまい、出費を増やしてしまうのだ。

 そもそもギャンブルに興じていることから、刹那的なお金の使い方をする人格を持っていることがわかる。そんな人がお金の扱いなどわかる訳もなく、増してや計画的に運用するほうへ自分の意思で舵を切れるほど理知的なタイプでもなかろう。そんな人が大金を手にしたら、無制限に消費すると考えるのは想像に難くない。

にもかかわらず、なんでハマるか

 こうして見ると、買っても負けてもすっぽんぽんになるのが目に見えているのに、なぜはまり、止められないのだろうか?そこには、人間の本能に基づく心理が働いている。それは一つではなく複数の要因が絡み合っていることが多い。

①単純かつ一瞬で判別

 ギャンブルのシステムは非常にシンプルだ。当たったか外れたか、そろったかそろわなかったかというYES/NOの二項で成り立っているので、どんな人でも成功と失敗が判別できる。その上、一瞬で結果が判明するので上手くいっているのか失敗したのかわからない悩ましい期間がないので、頭を使う必要が無く気が楽である。

②成功の再現への期待

 人間は一度成功するとそれが有効手段であると錯覚し、更なる利益を欲して再現を試みようと期待する。なので同じ手段を用いるべく何度も繰り返してしまう。結果、どんどんのめり込んでしまう。

③損失を取り戻したい願望

 しかし成功というのは再現性が低く、同じ手で再度上手くいく確率は極わずかだ。それは手が良かったというよりたまたま運が良かったケースのほうが多いのと、同じ条件がそろうことがまずないからだ。

 なので続ければ続けるほど失敗と損失が嵩むことになる。そうなると人間はストレスと不安感に駆られ、必然的にその損失を穴埋める行動を採ろうとする。つまりリベンジを試みるのだ。これによってさらに泥沼にはまってお金が尽きるまで抜け出せなくなる。

精神障害や境界知能とギャンブル

 近年医学界で問題視されているのが、精神障害や境界知能とギャンブル依存の関連性だ。発達障害や境界知能の衝動性の高さ、無計画さ、想像力の低さ、手軽さからギャンブルに手を出してしまい、依存性、興味関心の狭さ、切り替えの困難から抜け出せなくなり、依存症へと発展するケースも多々見られる。そのために借金まで抱えるケースも珍しくなく、生活に支障をきたすため脱ギャンブルプログラムが必要である。

ギャンブルが趣味と言うのは・・・

 趣味だからいいじゃねぇかという台詞もよく聞くが、それって結局他人に対してではなく自分への言い訳なのだろう。人間はどうしても自分を守ろうとするために、無意識に自己正当化しようと発言や行動をとる。この心理のことを防衛機制と言うのだが、ギャンブルを止められない時にもこの防衛機制が働く。ギャンブルの誘惑に負けたことを認めると、自分の不甲斐なさからプライドに傷がつきストレスとなり、精神が落ち込むからだ。

 それを防ぐためにはギャンブルは趣味という言い訳は都合がよいので必要ではあるが、止められないジレンマを抱えることになるので厄介である。

ギャンブルをしなければ老後の資金が貯まったかも

 長年にわたってギャンブルにお金を投じているとなると、失ったお金の総額は100万円単位どころか人によっては1000万円単位に及ぶだろう。それだけのお金があったら老後の生活にかなり余裕が生まれるだろうから、困窮しなくて済むはずだ。

 それを知ってか知らずかギャンブルへお金をつぎ込むのは上策ではない。そのお金を投資へ回して運用していれば、さらに憂いのない生活ができるかもしれない。ギャンブル程年利の悪い金融商品はないと、つくづく思う。

2025年3月12日水曜日

珍しい神棚

 神社で頂いた御札。それを納めるのが神棚ですが、最近はいろんなのがありまして面白いなと。我が家にも以前から御札があるのですが、これまでは簡易式のを用いていました。ただそれだと一枚しか納められないのでよろしくないと思いまして新調しました。

 とはいえそんなタイプにしようか悩みました。大体私は珍しもの好きなので、オーソドックスなものがあまり心に刺さらない。そこで選んだのが・・・


財運アップを兼ねた三社式稲荷社タイプ。稲荷社なので神棚では珍しい朱塗りです。しかも、御狐様、灯篭、神器、神鏡、幟旗まで付いてます。いや~、大奮発しました。こんだけのセットですからね。手前にある灯篭なんか、リモコンのスイッチ一つで瞬きながら光りますし。商売繫盛、仕事運向上のご利益があればと思います。

 中に天照大神と氏子域の馬橋稲荷神社、あとは故郷にある身曾岐神社の御札を入れています。馬橋稲荷神社は、一対の龍が絡みついた東京三鳥居の一つがあることで有名です。身曾岐神社は、ゆずの北川悠仁とアナウンサーの高島彩の結婚式を執り行ったり、auの三太郎CMのロケ地として使われた神社です。

 ちなみに背後にチラッと熊手が写り込んでいますが、あれは浅草鷲神社で酉の市にて買ったものです。

 それはそうと、こういう古典的な宗教アイテムって結構メンタルにもいいと個人的に思っています。祈りをささげる対象があるのと、気を引き締める切っ掛けになるので。やはり神様の前でやたらなことはできないですし、身を改めようという気持ちにさせてくれます。成功している経営者は神社へ行くのを好む人が多いとも言われますし、キチンとしておくのはよりよい生活を手に入れるために必要なマナーかなと思います。

2025年3月11日火曜日

確定申告の時期ですね

 2月、3月は確定申告の時期ですね。会社員などの多くの勤め人の場合は、収入減が一つで、しかも会社が代理で申告してくれるので必要ないですが、私の場合は給与所得の他にLINEスタンプの販売も行っているので、毎年しなくてはなりません。

 ちなみに確定申告の対象者に当たるのは、

①自営業者
②複数の会社に勤めている人(バイトの掛け持ちも含む)
③本業の他に副業があり、その収入が年間20万円を超える人
④特定口座を用いず、株式や債券、投資信託などの売買を行った人
⑤相続や譲渡を受けた人

などがあります。

 私の場合はLINEスタンプの売り上げが副収入で③にあたるので、確定申告しなくてはならないんですね。まあ、正直面倒くさい。しかも以前はわざわざ税務署まで行って特設会場で申告書類作ってましたから、時間がかかってましたよ。1回ご記入したことがあって、再度足を運んで。徒歩圏内だったからまだ良かったですが。それが今はネットのe‐Tax使えば自宅でできますから、大分楽になりましたよ。

 それはそうとLINEスタンプですが、LINEヤフー株式会社のほうで源泉徴収されているので、確定申告しなくても違法ではありません。でもなんで毎年面倒くさい思いをして確定申告しているのかというと、還付金が返ってくるからです。しかも万単位で。これはメリット大きいので、我慢してでもやりますよ。そんだけ還付金があれば、またETF買えますしね。加えて家のPC使って事業を行っているので、自宅の光熱費や通信費、水道代などを経費として申告できます。これが還付金に繋がるんですね。

 これやらないと、下手すると追加で納税しなくてはならなくなるため、確定申告しない手はないですよね。まあ、まとめると副業やってて良かったなということですね。

2025年3月4日火曜日

負ったリスクに応じて収入が増えることを理解しない日本人

  最近、物価高と低収入に加え増税のトリプルパンチで、懐事情が厳しくなっている人が多い。なので対策が必要なのだが、物価高は外的要因なのでコントロールできないし、税率も他人が決めるので自分ではどうにもならない。政府を非難したり、減税を訴えたり、はたまた賃上げを叫んだりはするものの、多くの人が不思議としないことがある。それは収入アップにつながる自発的な行為だ。もっと言えば、現状維持のまま生活が楽になることを望んでいる人があまりにも多い。

とったリスクに応じて収入が増える法則

 人間は元来怠けるもので、こと日本人は臆病なせいもあってかリスクを取ることを極力嫌う。ここで言うリスクとは、責任、労力、勉強、失敗、時間、勇気、覚悟、自己改善などのいわゆる面倒くさいと言われるものだ。コストと言い換えることもできるだろう。確かにこれらのリスクは疲れるし、怖くてストレスを感じるし、自分の時間を奪われるし、ネガティブ要素満載で回避したくなるものではある。

 しかし金融の世界ではよく、このリスクの幅に応じて利益があると説かれる。なので利幅を大きくしたければ、大きなリスクを取らなければならない。実際、ほぼ確実に元本保証される先進国国債なんかは非常に信用ランクが高いために人気が高く、借り手優位なので金利がかなり低く利幅が小さい。反対に発展途上国は債務不履行を起こす可能性があるので、人気が低いから貸し手が見つかりにくく金利が高い。株式なんかは元本保証なんてものがシステム上ないから、先進国国債よりも年利が高い。

 他にも会社の経営者は経営責任を負うのでその代償として役員報酬がもらえるし、管理職もその責任から手当てがつく。副業も二足の草鞋の手間がかかるものの、それにコミットメントした労力に応じて報酬が得られるので、どこの世界へ行ってもリスクに応じて収入が増えることがわかる。この法則をわかっているから資産家たちは進んでリスクを取りにいき、お金が急速に増えるのだ。

都合のいい考えを捨てられない人は失敗する

 だが多くの人は大抵リスクに対して良いイメージを持っていないから、これを大きく見積もって恐怖心を倍増させ二の足を踏んでしまう。それどころかリスクを取らずに現状維持したまま収入が増えないか、などという都合のいい考えをしてしまっている。そんな上手い話はないし、昔から上手い話には落ちがあると言うのに。そうやってただただ時間を浪費している間にもどんどん没落していく。

 政府批判をするのも賢いとは言えない。まず言っておくが、お前は政治に興味がないという批判は論点のすり替えだし、興味が無かったらこの記事は書かない。お門違いであることを理解しなければならない。

 という注意をした上で、政府批判をしたところでそこで発生するお金自体が全体から見たら数%に過ぎないし、仮に政治が動いたとしてもそのもとからあったパイの再分配をしているだけだし、しかも1億2千万人で割るので一人当たりの恩恵は微々たるものにしかならない。そして最も問題なのが、究極的に効率と成功率が低い。あまりに費用対効果が低く、結局現状維持をしているのと一緒である。

 さらに良くないのは生産的な行動ではないことだ。要は奪い合いをしているだけで、何も生みだしていない。サービス、商品、資源、技術、資金などを提供するほうへシフトすれば経済活動を生み出すのでお金が増えるが、政府批判はこれらを生まないので一時しのぎにしかならず、必ず尻すぼみになる。永遠に続く臨時収入などないからだ。

 大体行政のお金だって無限にある訳ではない。行政は金のなる木ではないので、ない袖は振れない。にもかかわらず行政に頼り続ければ、財政規模に見合わない出費をすることになり破綻する。それを実際にやってしまったのがギリシアで、財政健全化のために行政サービスの縮小をせざるを得なくなってしまった。日本では夕張市が当てはまるが、今では夕張市は行政サービスの9割を止めて、かえって見捨てる人を増やしてしまった。

 これがご都合主義の末路で、自分は何もトライすることなく行政に依存すると自らの首を絞めることになる。都合のいい考えは、どうしても収入よりも支出が上回るので放漫経営になり、
採算が合わずいつまでも続けられるものではない。何もせず、ただで得ることを望むと失敗すること肝に銘じなければならない。

安心安全は全ての失敗の元

 とはいえ、多くの人はそれでも決断できないでしょう。何しろ未知の大海原に乗り出す感覚に襲われるので、恐怖心に襲われて二の足を踏んでしまうからだ。それだったらまだ何もしない方が安心安全だからいいという判断になるものです。

 しかしその判断は今の安心安全にしかなっておらず、将来に対しては不安にしかならない。実際、安心安全を採り現状維持を図った結果、今になって資金繰りに困って政府批判をしている。世の中は日々刻々と変化しているというのに。安心安全を手放して行動を起こしていれば、収入が増えて慌てることもなかった可能性はある。にもかかわらず安心安全を選択したのは誰だろう?他ならぬ自分である。自分で選択した以上その結果は自分の責任であり、政府批判をするのは責任転嫁で、行政に依存した人間が批判をするのは恩を仇で返す行いである。

 ただこの安心安全という心理は非常に厄介で、リトリーブサイコセラピー代表で心理カウンセラーの大鶴和江氏も、手放せと常々仰っている。
判断や行動が鈍るし、不安の根本原因の解消を先延ばしにするので心理的ストレスを高めてしまい、対人トラブルやメンタルの不調をきたすからだ。

 しかし人間は遠く未来の不安よりも近く現在の不安のほうを大きく見積もる習性があるので、どうしても現在の不安から目を逸らしてしまい、将来的な損失の大きい安心安全を優先してしまう。この心理に気づけないと、なかなか勇気をもって自発的に行動するのは難しい。恐怖心に襲われ二の足を踏まんとしていたら、今自分は安心安全を採ろうとしていると自覚して、一歩踏み出す決断をしてほしい。

自分は自分の人生の経営者

 最近、「世界は経営でできている」(岩尾俊兵著)という本を基にした記事が気になっている。岩尾氏の自分の人生の経営者は自分であるという考えは、非常に端的かつ的を射たものだと思う。経営者であれば自分の会社が赤字にならないよう収支を見直したり、新規事業や新店舗を立ち上げたりするのが当たり前で、他人のお金にすがるだけなどという行為はしない。

 しかし個人(庶民?)となるとなぜかこの感覚がなく、甘い考えに流される人が多い。実際には個人であってもお金のやり繰りは漏れなく出てくるのだから、経営しているのと一緒である。貧困になりたくなければ、脱するだけの手を打たなければ変わらない。誰かが何とかしくれるのを期待するだけでは、何も良くならない。政府批判も結局は他人を動かそうという行為なので、依存に他ならない。自分は「株式会社自分の経営者」なのだから、勇気をもって英断し自活しないと困るのは自分だ。パイの取り合いをしても将来はないので、自分でパイを大きくする勇気を持ってほしいものだ。

2025年3月1日土曜日

生活苦になる人と上手くいく人

 人間には二つのタイプがいて、生活苦になる人とならない人がいます。それは同じ境遇であってもです。そこにはどんな違いがあるのでしょうか?生活苦にならないようにするためにも、その傾向を分析します。

①依存的か自立的か

 生活苦になる人に多いのが依存です。とにかく他人に頼ることばかり考えていて、自分でやるというのがとことん無い。その上、助けてもらうのが当たり前で、それが愛情だと勘違いしています。

 反対に上手くいく人は、自分でできるようになろうと努めます。助けが得られない場合に、自分でできなかったら人生が詰んでしまうことを重々承知しているからです。

②受け身か自発的か

 生活苦になる人は姿勢が受け身な人が多いです。他人にやってもらうことばかり期待しているので、自分から動くことがありません。それに引き替え上手くいく人は自発的です。待っているだけでは事態が変化しないことを知っているし、それだけでは試技が少な過ぎてヒットしないことをわかっているからです。

③他責か自責か

 上手くいかない理由の一つに、他責思考があります。他責すれば責任を放棄することができますが、自分の問題点から目を逸らすので現状維持に終始し、人も離れていきます。実際、あいつが悪い、政府が悪い、経営者が悪いと言っている人で、上手くいっている人はいますか?まずいません。ホームレスや貧困家庭になっています。なぜこうなるかというと、自分の人生を自分で作るという意識と責任感がないからです。

 しかし逆の人は自責することで問題点を見つけ改善を重ねるので成長するし、良好な人間関係を作れます。それは自分の人生は自分のものだからこそ自分で作る責任があり、自分で作ったものしか手にできないのを知っているからです。そのため変化が生まれ、実際に生活や収入を手にすることができています。

④感情的か論理的か

 上手くいかないと嘆いている人の多くに、感情的という特徴があります。というかむしろ感情こそ大事だと思っています。しかし感情優位の状態だと人間は行動のコントロールが効かず、浅はかな判断をすることがわかっています。そもそも赤ちゃんの内は感情しかなく、未だに感情優位ということは大人になっていない証拠です。

 上手くいっている人ほど大人になるにつれて論理的に考えることを身につけるため、相対的に感情のウエイトが減っていきます。それは冷たいのではなく、長期的客観的に最善の判断をするためにするために冷静になる必要があるからです。

⑤極端か中庸か

 損してばかりの人というのは、大概極端な思考の持ち主です。感情の振れ幅が大きいのもそうですし、評価基準が0か100かになるのもそうです。人に頼る時、自分は労力を使わず全部やってもらおうとします。結果、スキルが身につかず自己コントロールも失うし、周りを振り回すので嫌悪されます。

 それに対して上手くいく人は、振れ幅が少なく一定を保とうとします。気分のブレも少ないのでいちいち動じないですし、淡々と物事をこなすことができます。そのため他者との信頼関係を築きやすく、仕事でも夫婦関係でも円滑に進みます。

⑥行き当たりばったりか計画的か

 上手くいかない人は感情的で極端な反応を示すことから、欲求や誘惑に流されやすいです。その結果、行き当たりばったりな判断を重ねてしまい、計画や目標を見失って物事を成し遂げられない人が多いです。特に直近のネガティブ感情から逃れたい願望が強い人は尚更です。さらに最悪の事態を想定しないので、リスクに対応できず他人に泣きついてばかりになります。

 一方で上手くいく人は、何事も計画的です。しかも、一度目標を立て計画したらストイックに実行します。1回くらいいいだろうという考えが計画を狂わせることも理解しているので、いかに誘惑を寄せ付けないかも含めて手を打ちます。そうやってリスクヘッジまで行うからこそ結果が出るのです。

⑦固定マインドか成長マインドか

 上手くいかない人によく見られるのが、固定マインドです。つまり、自分の能力は変わらないとか、人間は生まれや才能で決まるとか、努力してもしょうがないとか、とかく変化しないことに固執します。そのため何事も億劫で動こうとしないため、変化が無く悪い状況が続き、落ちこぼれていきます。

 しかし上手くいく人は、例外なく成長マインドです。というか変化しない限り自分の状況も変わらないことを理解しています。なので人生を生き抜くために常に吸収し、できることを増やすよう努めます。

⑧悲観的か建設的か

 上手くいかない人は悲観的です。事実に対していちいち悲観的な感情を抱き、できない理由を作り上げ、やらない言い訳をします。酷い場合は、自分を悲劇のヒロイン、被害者ポジションに置き、相手に罪悪感を与えることで操ろうとします。サッドフィッシャーやボーダーの心理を持つ人に多く見られます。これは悪いことなので即刻止めましょう。

 反対に上手くいく人は、事実はただの事象としてしかとらえません。そこにいちいち感情を挟まず、どう対処・修正するかに集中します。そのため考えていることが建設的で合理的なので実用性が高く、故に実行に移しやすくなって成功率が上がるのです。

⑨視野や興味が狭いか広いか

 上手くいかない人はとにかく認知における視野が狭いです。興味も限定的な上に自分の気に入るものしか受け入れないため、知識やスキルの偏りが著しいです。これでは世の中を臨機応変に渡っていくことはできません。

 これに対し上手くいく人は、視野も興味も広いため幅広い知識やスキルを持っています。それ故に応用が利き、アクシデントが起こってもそのスキルを用いて対処することができます。

⑩学習やトレーニングをしないorする

 上手くいかない人は学習やトレーニングを疎かにします。今にしかフォーカスしない人が多いため、今必要なことしか取り組みません。故に先々のために必要なるものを軽視してしまい、学習やトレーニングに価値を見出せず放棄してしまいます。

 一方上手くいく人は長期目線で考えているため、学習やトレーニングを前もってやっていくことの重要性を知っています。なので成長マインドも相まって常に学習して知識を増やしたり、トレーニングを続けて習慣化しいざという時のために動けるようにしています。

⑪オンリーテイクかギブアンドテイクか

 そしてこれが最も重要なのですが、上手くいかない人はオンリーテイク、つまり受け取るばかりでお返しやお礼が無いということです。というか、世の中がギブアンドテイクで成り立っているということをわかっていません。最近では返報性の法則とも言いますが、もらう一方ではダメでちゃんとお返しをする、何かお願いをする時はこちらから先に譲歩するという、人付き合いの基本を守らない人が多いです。これでは見捨てられて当然です。

 反対に上手くいく人は、こういうところを物凄く大事にします。なので他人から好印象を持たれやすく周囲に恩義も与えるので、この人なら助けてあげたいと思われ想像以上の謝礼を手にできるのです。

根底の違いは

 とここまで見てきましたが、そもそもの根本的な違いは何だろうというのが気になります。解像度の問題とか、未来志向だとか、成熟度だとか、考えようによっていろいろ思い浮かぶでしょうが、私としてはこれかなと思います。

  危機感の有無

 現状や今の自分に対して、このままではいけないと思えるかどうか。そしてそれをどの程度重く考えられるか、その差が考え方や傾向の差として色々出てくるのではなかろうかと推察します。特に将来への危機感が強いほど何とかしなければという心理になるので、人間は何か手を打つことを考えます。

 元来人間は怠惰なもので、現状なんとかなっている状況だと動こうとは思いません。切羽詰まらないとどうしても腰を上げられないもので、いざとなって初めて困るものの時既に遅しで万事休すとなる経験は誰しもあるのではないでしょうか。なので危機感を強く持てる人ほど初動が早いため危機を乗り切ることができますが、危機感を持てない人はその場になるまで気にも留めないので対処が遅れて上手くいかないのです。その証拠に上手くいかなかった人はよく「こうなるとは思わなかった」というのを口にします。

 こうならないためにも度々自分の在り方を見直し、改めたり将来に備えたりすることが必須です。自分を変えることこそが人生を乗り切る条件なのです。